箱型擁壁工法ハンドブック2013
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641.吸出し防止材擁壁背面(単粒度砕石)の背面土面に吸出し防止材を張り付けて、背面土側からの湧水や雨水の浸みだしによる土粒子の流出を防止します。(河川、湖沼、細粒分の多い盛土にはフイルター効果の高い“吸出し防止材EX-60又はEX-80” を使用します。EX-40以下ではフィルター効果が低く、細粒分が吸出される可能性がありますので注意が必要です) 2.単粒度砕石壁体材(単粒度砕石)は、密実に充填されても空隙が必ず生じます。その空隙は雨水や湧水の通り道となって壁内に滞留することなく自然の山肌を雨水が流れるのと同様の速度で流れます。一方抗土圧擁壁としての機能(砕石の噛みあわせ)は壁内が水で満たされても変わらず、地震時に耐震性能を発揮します。3.土壌の膨張多量の雨水や湧水により背面土の含水比が一時的に増加しても、 水は壁内に滞留せず直ちに壁外に排水されるため、水圧上昇に伴う背面土の膨張はなく荷重増加は起きにくい。箱型擁壁工法は、箱型形状で底がないプレキャストコンクリート(以下箱体)に、S-40前後の単粒度砕石を壁体材として、層状にランマー等で締固め転圧充填を繰り返し密実に行い、箱体を階段状に積み上げていく工法です。箱型擁壁工法の謳う排水性能とは「斜面に設置された擁壁構造物の壁内を、構造物がない斜面を雨水や湧水が自然に流れていく状況を再現できる性能をいう」箱型擁壁工法と排水性能236237ee排水性能

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