高い耐震性能・排水性能を共に備えた箱型擁壁工法は全国各地で採用されています。急速施工が容易で災害復旧にも最適です。

植栽マニュアル−植栽実施マニュアル


植栽容器(グリーンパイプ、グリーンカップ)

この資料は箱型擁壁シリーズのL及びMタイプを対象としています

箱型擁壁は、壁体材が単粒度砕石で構成されており、透水性が非常に高く植物の生育環境に適していません。このため植物が最小限必要とする環境を、箱型擁壁の小段部に設置し、植栽基盤の確保を図ります。
特にグリーンパイプは、目的草種以外の草(雑草)を生育しにくい環境にするため、植栽面積や容量を小さくしています。そのため植栽位置(東西南北方向)や草種の選択が重要になります。

グリーンパイプ

良質で景観に富んだ緑化を行うには最小限の面積と、土壌容量が必要になります。マニュアルで  は植栽容器の大きさを次のように規定します。  グリーンパイプは、容器に小さい穴(スリット状=切れ込み)が多く、排水や根系発達に有効です。
(直管部とソケット部がセットで納入されないので現場での組立が必要になります。)

A.内径200mm×深さ500mmネオドレーンSC(ポリエチレン製:全面開孔、底付穴空き)  (容器の容量が小さいため草種や方向[東西南北]の選択が必要:容器の内容量は16Lですが、20%増の約19L程土壌を必要とします。)

1. 形状は円形でスリット(細長い切り込み)があること(根は空気も重要な要素になるため、保水性の高い土壌の場合には酸素不足になる可能性があります。)

グリーンカップ(容器)A4

壁面緑化を早期に実現する場合、土量(人工土壌も含め)や植栽面積が大きな要素になります。グリーンカップは各種共、植栽面積も大きいため目的草種以外の草も生育しやすい環境になります。そのため植栽草種を選択することが重要です。

グリーンカップ(容器)A6

容量は、深さ730mm、面積347mm×968mmの土量と面積を持っています。現場発生土を利用する場合は、容器の下層部に(底より53cm程:上20cm程は植栽用土壌を使用)使用します。土質は固結しないものを選択し、また発生土を投入する際には適切な量(土量20Lに30g程度の肥料)の肥料を同時に投入します。

グリーンカップ(容器)A8

容量は、深さ730mm、表面積586mm×968mmと比較的多い土量と面積を持ち、どの様な植栽にも比較的対応できます。現場発生土を利用する場合は、容器の下層部に(底より53cm程:上20cm程は植栽用土壌を使用)使用します。土質は固結しないものを選択し、また発生土を投入する際には適切な量(土量20Lに30g程度の肥料)の肥料を同時に投入します。

グリーンカップ設置概略図

グリーンカップは、容量や面積も大きく、鉄筋コンクリート製の容器で、実現象の地震では箱体とともに耐震性を発揮しました。

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草種の選択と植裁

植栽草種の単位は苗(1コンテナ)を原則とし、施工する地域の気象条件に適合した草種を選択します。草種の選択は顧客の希望を優先するが、仕入先のコンテナ部会会員(関連資料26P名簿)とも相談を行い、「緑化情報navi」等で情報を確認します。

植栽の成否

植栽の成功は様々な要件が満たされたときに達成されますが、その要件を次に示します。

A. 適切な植栽時期 ・・・移植適期を守り各地域において経験的に知られている適切な時期を選びます。
B. 良質の苗 ・・・信用のある業者から入手します。
C. 植栽土壌 ・・・保水性の高い土壌(土量や面積も重要)を使用します。
D. 地域の気象条件に合わない草種を選ばない ・・・周辺景観に配慮したものを選びます。
E. 日照条件 ・・・南北それぞれの位置では、日射量の差が大きく異なり、草種や容器の選択が重要です。
F. 植栽時の灌水 ・・・マニュアルに従い灌水や肥料を確実に行います。

苗と植栽時期

苗はコンテナ(1 本)を1 単位とし、2〜3 年生の苗を使用し、移植最適時期は地域ごとに経験的に知られている適期をあらかじめ調べ、それに従ってください。

周辺景観との調和

周辺の自然環境が豊かな地域は、緑化により壁面が周囲に溶け込むことが望ましい。緑が乏しい地域では、少しの緑化でも新しい緑の場が創造されて好まれます。

日照時間

南側は日射量が多いため、夏場の乾燥に強い種を選択し、北側は日陰に耐える種を選択する必要があります。

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植栽用土壌

緑化設計システムに使用される植栽用土壌は、主として保水性の高い有機性土壌を使用します。また、現場発生土を利用する場合は、グリーンカップの下層部のみの使用とします。ただし、現場発生土は固結しない土質のものを使用します。

植栽用土壌は、主に有機質系土壌と、無機質系土壌があります。保水性の高い人工土壌や肥効の 高い人工土壌があり、混合して使用することが必要な場合もあります。

植栽用土壌他(以下の土壌には肥料が入っていないため施肥する必要があります)

1. 有機質系土壌:グリーンフォスターLT
優れた保水性と排水性を備え、擁壁緑化の過酷な条件の中では最適な土壌の一つです。(時期的に在庫のない場合もあるので、納入まで10 日以上の日数を予定して手配しましょう。)

2. 再生炭:エコ炭
パルプスラッジを炭化させた100%リサイクルの土壌改良材で、保水力・保肥性を発揮します。

3. バーク堆肥:樹木の皮の部分(バーク)
発酵させて作った土壌改良材で、現地発生土などと混合すれば、保肥性、保水性、通気性にも良い。バーク堆肥は基本的に樹皮を主体として作られるもので、発酵補助剤として米ぬか、鶏ふん等を混ぜることもあります。食品残渣、家畜ふん類等を混ぜたものはバーク堆肥ではありません。また樹木の剪定くずなどを粉砕し発酵させたものなどもバーク堆肥ではありません。
(ホームセンターなどでも入手可能)

4.下水汚泥コンポスト(堆肥)
下水汚泥を原料に発酵処理して得られる堆肥化したもの
(入手先についてはあらかじめ調べておくこと)

5. 表土
地表から50pほどの厚さで、腐植質(土壌有機物)を含む表層土壌で色は黒っぽい。
現地発生土やバーク堆肥などと混ぜて使用することもできるが、現地の植物の種や根も交じるため目的の植栽種の成長に影響を与えることもあるので注意が必要です。

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肥料の選択

擁壁緑化に使用する土壌には、草種が必要とする養分の供給源がないため、施工時に施肥(せひ)する必要があります

擁壁緑化には長期間肥効が持続することが重要な要素です。マグァンプK大粒を容器(内径200mm×深さ500mm・16L:空量)1か所に対して約30g程度、土壌に混ぜて使用します。他の容器については、その程度を目安に施肥量の加増を行います。

マグァンプK大粒(植栽土壌と混ぜ込む)

本来は環境に配慮した肥料を使用するのが良いが、肥効が持続しないことが多い。


アメリカで開発された粒状の化学肥料で、用土に混ぜ元肥として使います。
主に植物の根から出る酸で徐々に成分が溶けだし、肥効が持続します。
N:P:K:M=6:40:6:15(マグネシウム配合)
配合割合/チッソ6・リン酸40・カリ6・マグネシウム15

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苗木の選択

緑化の可否は苗が活着するかどうかで決まります。そのため信用の出来る仕入先を確保して下さい。

苗の仕入については工事発注時も含め常に情報を確保して下さい。
※マルチング(農作物の根元を藁(わら)や草などで覆い、水分の蒸散を防ぐ栽培法の総称)

仕入れ


1. 苗の仕入先『別途資料:日本植木協会 コンテナ部会ブロック担当名簿26P』仕入れ数、種別、配送  距離など地域によっても価格が違うので注意が必要。(各県にコンテナ部会員がいますので、ブロック担当社に確認)

2. 設計価格は「建設物価358〜359 P」に掲載しているが、仕入れ業者より価格の確認を取ること。

3. 樹木の情報として「緑化情報ナビ」に会員登録を行い参照してください。  http://ryokka.kensetu-navi.com

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現場発生土を利用する場合の注意

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施工

グリーンパイプ据付(植栽の手順詳細は別途資料)

容器は箱体 1 個に対して最大 4 個まで植栽出来ます。(予算等により2個も可能)

グリーンカップ据付



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