箱型擁壁工法ハンドブック2013
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30造成工事の擁壁設計では擁壁構築場所の地質調査のデーターや、盛土材のデーターが必要になります。また造成工事において擁壁を施工する箇所の雨水の処理については十分な配慮が必要になります。A322宅地等の造成地では雨水処理に配慮が必要です。特に箱型擁壁は、壁体材に単粒度砕石を使用するため、泥の侵入を阻止する必要があります。造成工事を行うにあたり、擁壁側に水勾配が付かないよう現場代理人に特に配慮をお願いします。3支持地盤の対策が終了したら、背面盛土の土質定数を確認する必要があります。施工中の注意で述べたように支持地盤が悪い時には盛土(裏込め土)も悪い場合があります。1注意!造成地は様々な地形や地層が混在することが多く、ボーリングなど地質調査資料がない位置において擁壁の概略設計を行う時は、基礎掘削後に地盤調査を行うことを前提で設計します。基礎地盤を判定する段階においては、専門家に支持地盤確認作業を現場代理人と共に行ってもらい、その際支持地盤層及び盛土材に十分な強度がない場合は、擁壁の沈下や変形に対する懸念の説明を行い、対策として基礎地盤の補強と盛土材の改良等の対策を提案します。9394造成地内の設計は?Q32設計について

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