箱型擁壁工法ハンドブック2013
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31箱型擁壁はなぜ耐震実験が必要だったのかeC.土質試験からの粘着力Cを適正に使用することで、より安全で経済効果の高い設計を行うことが出来ます。D.(動的設計法)動的解析ー(神戸波「例えば実地震波」)を入力して構造物(箱型擁壁)の挙動(加速度変形などの応答)を解析し、構造および基礎が設計地震入力に対し十分に耐えるように設計する計算方法。●粘着力に関連して・重力式は背面が土を受けるとして粘着を考慮しています。・φのみで大型ブロックの設計も検討しますが、φの数値も大型ブロックにより得られる数値ではありません。・擁壁工指針では「土質試験等によって求めることを基本とする」となっています。・実験でもCがないはずの砂においても、Cが確認されています。・箱型擁壁は粘着力を考慮した条件で建設技術審査証明書を取得した初めての工法です。注意:よく粘着力の説明について聞かれることがあると思います。A.道路土工-擁壁工指針でも土質試験により土質定数を求めることになっていますが、8.0m以下で試験が行うことができないとされた場合のみ推定した定数が使用されます。当然推定値ですので粘着力などは無視され、過大な構造で提案されることが多くなります。B.それらの経験で進められてきた擁壁の概念を箱型擁壁工法は破壊的実験で、擁壁設計の手法や安全性の検証、そして土質定数の変化による実験を行うなどの結果、箱型擁壁工法の構造における背面土に対する追従性から、粘着力まで含めて計算が妥当であると判断されました。9596979899設計について

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